鱒家トラベル

色々上げるつもり

富山地方鉄道本線 西魚津駅


探訪日:2018年8月18日

所在地:富山県魚津市

 

 富山地方鉄道といえば主に立山黒部アルペンルート黒部峡谷へのアクセス路線として利用されている印象だが、沿線にある駅や運行している電車が極めてノスタルジックな事でも知られている。

 今回取り上げる西魚津駅は、付近を通過するあいの風とやま鉄道線(かつての北陸本線)の車窓から全景が確認出来るため、ピンとくる人も居るかもしれない。 

 

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 前日は魚津市内のホテルに泊まり、翌朝新魚津駅から電鉄富山方面行の電車に乗った。車輌はかつて京阪電車の特急で使われていたもので、地鉄に譲渡されてから既に30年近く走り続けている模様。

 富山地鉄に乗る度に感じるのが揺れやすさである。線路の状態が著しく悪いのだろう。そもそも地方私鉄は乗り心地が良いイメージがあまりないが、この路線は手すりやつり革を持たずに立ち続けるのが非常に難しそうなレベルの揺れだった。

 

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 新魚津駅西魚津駅の間には電鉄魚津駅がある。ここの駅舎はかつて電鉄魚津ステーションデパートという駅ビルと一体型になっていたが、末期は3階にある駅以外のテナントが全て撤退していまい廃墟同然の様相を呈していた。

 築40年を過ぎて老朽化が進みエレベーターも無かったことから2013年に建て替えとなる訳だが、自分が旧駅舎を訪問出来ずじまいに終わったのは後悔の念が強い。

 

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 電車は5分も経たないうちに目的地の西魚津駅に到着した。この時点で21世紀とは思えない空気が漂っている。なお、降りたのは自分だけだった。

 

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 駅舎に近付いてきた。ホームと構内踏切の段差に合わせて上屋が建っている構造が良すぎる。

 

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 駅舎前の構内踏切。電鉄富山方面への電車に乗る時は遮断機が下りる前に渡らないと発車に間に合わないらしい。
 

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 出入口の改札に魚津水族館の看板が掲げられている。当然ここが最寄り駅であるのだが地鉄で来る人はどの位居るのやら。(水族館には今回寄らなかった)

 

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 誰が何の目的で付けたのかは分からないが、この駅のムードに十分合ってると思う。

 

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 駅舎内。ご覧の通り無人駅で、出札口はベニヤ板で塞がれている。

 

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 出札口跡の窓越しからかつての駅長室を覗いてみたが、有人駅だった頃から時間が止まっていそうな感じだった。

 

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 木製の伝言板があった。伝言板といえば携帯電話が普及する前の時代はどの駅にもあったらしいのだが基本的に学校の黒板と同じような形のものが圧倒的に多く、ここのような木製タイプは初めて見た。今となっては盆踊り大会のチラシが豪快に貼られているがこれはこれで悪くない。

 

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 駅舎全景。右書きの駅名板は今やすっかり珍しい存在だ。すぐ隣にそびえ立つ大木がいい味出してる。

 

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 駅前に立派な観光案内図があったのだが、西魚津駅もイラスト付きでしっかり紹介されていた(築80年!) 魚津水族館等の最寄り駅である事を考慮したのだろうか。

 隣の電鉄魚津駅があのような末路を辿っただけにこの駅も地元民からすれば使い勝手が悪いだろうという思い込みがあったので少し安堵した。

 

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 駅の裏側に回るとこれまた最高のロケーションが広がっていた。この日は天気に恵まれていたと実感。

 

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 電車から降りた時は気付かなかったのだが、よく見ると駅舎横の架線柱が木製である。

 

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 振り返ってみると、あいの風とやま鉄道線(旧北陸本線)の真下にトンネル跡らしきものを発見。水路か通路に使われていたのかもしれない。

 

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 電車の時間が迫っているので駅に帰還。

 

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 乗る電車が来てしまった。多分一時間も滞在してなかったと思う。ちなみにこの車輌は地鉄オリジナル。

 

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 アルペン特急(元西武レッドアロー)の交換待ちをした後発車。次に再訪する機会があれば秋か冬にしようと思う。

  この日は西魚津駅の他にもう一ヶ所地鉄の駅を巡ったので次回はそこを取り上げる予定。